北海道・市立小樽文学館にて開催中の、ゲーム関連本にまつわる展示「雑誌・攻略本・同人誌 ゲームの本」が超楽しそうだったのでご紹介します!


双葉社やケイブンシャの攻略本がこんなにたくさん…!?

というわけで今回ご紹介するのは、現在北海道・市立小樽文学館にて
現在開催中の展示、雑誌・攻略本・同人誌 ゲームの本

私もゲームに関連する本は大好きで、すごく気になっていた企画展なのですが
この展示に、2018年に京都で開催された「CONTINUE~“ゲーム”90年の歴史〜」
のときにお世話になった寺農さんが企画構成で携わっていらっしゃると聞き、
このたび、会場のお写真などをいろいろと見せていただきましたので
ご紹介したいと思います!


今回の会場では、ざっくりと4章に分けて様々な本を展示されているとのこと。

「第1章 誕生!ゲームの本」では、黎明期に制作された貴重な同人誌や
日本で最初の攻略本と言われている「インベーダー攻略法」など、
なかなかお目にかかれない、すばらしい本がいっぱい…!


「第2章 最新情報はまかせろ!ゲーム雑誌」では…


壁一面のゲーム雑誌のバックナンバー!圧巻です!


順番に表紙を眺めていくと、当時のなつかしい記憶がよみがえってきそうですね…!


その他に、ちょっとめずらしい雑誌などもあったり…


ゲーム雑誌の歴史をたどってつくられた、それぞれの出版社の「系統図」なども
展示されたりしているようです。これは興味深い!

「第3章 プレイヤーをサポートした攻略本の数々!」では、
誰もがゲームプレイのときにお世話になりまくった、攻略本の数々を展示。


そしてこちらも壁一面ぎっしりの攻略本…!

攻略本って出版社によって装丁デザインの統一性があったり、
微妙に原作と違う味のあるイラストが載ってるものがあったりして
見てるだけでもすごく楽しいんですよね…!


そして「第4章 キーワード展示」 では、展示ケースごとに「キーワード」を設定し、
そのテーマに沿った本を展示されているとのこと。


まずは常設展示。
こちらは、地元ならではの「札幌のゲームファンがつくった同人誌」!
札幌のそごうゲームコーナーの常連さんが集まって1984年に立ち上がったという
ビデオゲームサークル「札幌南無児村青年団」様の貴重な同人誌が展示されています。

その他にも、「高橋名人」関連の書籍や…


伝説の同人誌「GAME FREAK」や
堀井雄二さんのエッセイ「虹色ディップスイッチ」、
研究本テレビゲーム 電視遊戯大全」などなど、
伝説的な位置づけの書籍を集めた「伝説本」コーナーもあるようです!


そしてもうひとつ、こちらのコーナーは時期によって
展示内容を入れ替えされる予定があるとのこと。
現在は海外のゲーム雑誌や…


80年代からほぼ最近までの同人誌などが展示されているようです!
展示内容が変わると、何度でも行きたくなっちゃいますね…!


さらに会場の一部には、「1996年に中学生だった人の再現部屋」というスペースも。
当時にタイムスリップしたみたいな感覚を味わえちゃいそう!


また、来館された方が自由に書き込める、ゲーム雑記帳やアンケートもあるようです。
ゲーセンノートのようにここで記念書き込みをするのも楽しそう!
このなんかハチっぽいキャラもかわいいです♥

そして会場では、今回の展示内容をまとめられた図録や、
スタッフさんお手製のオリジナルステッカーも販売されているようです!


ステッカーを実際に貼るとこんな感じとのこと。カッコいい!


そしてこの気になる図録ですが、この機会に1冊いただきまして
中身をご紹介させていただく許可もいただきましたので、
お写真でほんのちょっとだけご紹介したいです!


まずは展示されていた同人誌について、16冊ほど紹介されています。
見たことないものもあって興味深い…!


ゲーム雑誌についてはだいたいこんな感じで40冊くらい、
たくさん紹介されています。なつかしい…


また、会場で展示もされていた「系統図」も大きく掲載されています。
これがまたものすごく興味深い内容で、じっくり読めてうれしい!


攻略本は30冊程度、こちらも代表的なものからちょっと変わったものまで
いろいろ紹介されています!どらくえ3も!


さらにその他にも、「キーワード」のコーナーで展示されている書籍についてや
仁井谷さんによるコンパイルクラブのお話など、いろんな方からの特別寄稿、
そして過去にこの市立小樽文学館で開催されたゲーム関連の企画展についてや
地元小樽のゲーセンマップなど、盛りだくさんな内容!

今回は最初の方をちょっとだけご紹介しましたが、
ほんとは全ページご紹介したいくらい素晴らしかったです…!

この中身が気になった方、会場に行けない方へ…
なんと図録は通販もされているようですので、
ぜひ続きは君の目で確かめてみよう!

※現在、こちらの図録はたいへん人気のため在庫が少なくなっているとのこと。
3月26日頃に増刷が完了される見込みで、
通販をされる方は
少しお待ちいただくようになるかもしれません、
とのことですが、ぜひお手にとっていただきたいです!
●3月15日追記:
図録のページが更新されています。
3月15日(火)以降の注文は一旦停止され、3月25日(金)以降に
再開される予定とのことですので、気になった方はもう少しお待ちを…!

また、こちらの図録は大阪のレトロゲームショップゲーム探偵団様で
お取り扱いをされる予定もあるとのこと。
こちらも同時期くらいにお取り扱い予定とのことですので、
大阪の方はこちらもぜひ!


というわけで現在北海道・市立小樽文学館にて開催中の展示
雑誌・攻略本・同人誌 ゲームの本の展示の様子や図録について、
本当は私も現地に行ってレポートしたかったのですが
今回は叶わなかったので、いただいたお写真でご紹介させていただきました。
ゲーム本に対する愛や想いが込められた、すばらしい展示のようですね…!

会場に行ける方は、ぜひ現地でじっくり展示をご覧いただきたいのですが
このご時世もあり北海道まで足を運びづらい方へ、
少しでも会場の雰囲気をお伝えできたらうれしいです。
企画構成の寺農さん、今回もいろいろとありがとうございました!

最後に、雑誌・攻略本・同人誌 ゲームの本のチラシに掲載されていた
今回の企画のコンセプトや詳しい展示内容、開催場所、時間、
展示替えや解説イベントなどについて、以下にまとめてご紹介させていただきますので
気になった方は、ぜひ併せてご覧になってみてください!



ビデオゲームの流行は『スペースインベーダー」(1978 年、タイトー)の

登場を契機に始まりました。ゲーム雑誌や攻略本が書店に並ぶ以前、
ゲームセンターで一部のプレイヤーがゲームを楽しんでいたころは、
ゲームを攻略するために、日本各地のゲームファンがサークルを立ち上げ、
プレイヤー同士の情報共有を目的とした同人誌が作成されました。

やがて家庭でもビデオゲームに熱中する人たちが増えると、
その需要に応えるために、出版社から多様なゲーム雑誌・攻略本が刊行されました。
ゲーム雑誌は、ゲーム会社が競うように発売したビデオゲームの事前情報への
需要の高まりとともに、多くの出版社から刊行され、
特集や付録など出版社ごとの個性が
ファンを楽しませました。

攻略本は、家庭用ビデオゲーム機からビデオゲームに触れたプレイヤーを
サポートする重要な役割を果たすところから始まり、1990年代以降は
ゲームをプレイしていなくても単体の読み物としても楽しめる
魅力が加わっていきました。
ビデオゲーム黎明期の同人誌作成に携わった人のなかには、のちにビデオゲーム業界や
ビデオゲーム雑誌の世界で目覚ましい活躍をする人もいました。
ゲーム雑誌や攻略本が広く読まれるようになった後も、熱心なファンにより
現在でも多くの同人誌が作成されています。

本展では、ビデオゲームそのものではなく、ゲーム文化を陰で支えた
雑誌・攻略本・同人誌に焦点を当て、それらの変遷や、つながりを紹介します。
また、 日本の一般的な読者が触れる機会が少なかったものの
ビデオゲームの歴史を語るうえで外せない書籍やビデオゲーム業界を中心に
読まれていた専門雑誌、海外で発行された雑誌も取り上げます。
インターネットが普及していなかった時代における最大のビデオゲームメディアであった
「ゲームの本」の誕生から現在のネットメディアに至るまでの変遷をたどります。

展示会は4章で構成されており、主な展示資料は次のとおりです。

第1章 誕生!ゲームの本
ビデオゲームの本のうち、黎明期のものを展示します。
ゼビウス 1000 万点への解法/インベーダー攻略法/TECHNICAL VG2 など

第2章 最新情報はまかせろ!ゲーム雑誌
各社から発行されたゲーム雑誌の通史をたどります。
LOGiN/ Beep /ゲームボーイ/ハイスコア/GAMEST/ファミコン通信など

第3章 プレイヤーをサポートした攻略本の数々!
著名な攻略本をピックアップし、変遷を紹介します。
マザー百科/ダライアス外伝 究極攻略ムック/
任天堂公式ガイドブック ポケットモンスターなど

第4章 キーワード展示
展示ケースごとにキーワードを設定し、それに該当する本を展示します。
●常設展示
【札幌南無児村青年団】おーるらうんど/リブル・ラブル FANTASYへのアプローチ など
【高橋名人】ファミコンランナー高橋名人物語/高橋名人のゲーム 35年史 など
【伝説本】 GAME FREAK /電子遊戯時代 テレビゲームの現在 など
●第1期
【海外雑誌】 TILT/NINTENDO POWER/電子遊戯軟件 など
【同人誌】究極!Video Game List 1995/ビデオゲームクロニクル① 奇々怪界 など
●第2期
【読者投稿】月刊ゲーメスト増刊 ゲーメストアイランド黙示録
【裏ワザ】ウル技 大技林90/ファミリーコンピュータ 人気ゲーム裏ワザ大全集1 など
●第3期
【学年別学習雑誌】小学五年生/小学一年生など
【付録】DAMEST/ゲームメーカー就職最前線96 など

そのほかにも、1996 年の部屋を再現したスペースや、
『Beep』『ファミコン通信』などの著名な雑誌・攻略本の
バックナンバーのすべてを常設展示します。


~ザッシ・コウリャクボン・ドウジンシ~ ゲームの本
休館日:3月7・14・22・23・28 日 4月4・11・18日
開館時間:9:30~17:00
全画構成:藤井 昌樹(フリーランス)
山本 耕平(ゲーム本コレクター・研究家)
寺農 織苑(北海道大学大学院文学院博物館学研究室博士後期課程)
主催:市立小樽文学館(http//otarubungakusha.com/yakata
後援:小樽文學舍
入館料:一般  300円
高校生・市内在住の70歳以上  150円
障がい者・中学生以下 無料

■展示主催者による展示解説
日時:3月20日、4月3・24日(いずれも日曜日)
各日とも14:00~15:00
解説:山本 耕平
申込:文学館(0134-32-2388)にて
参加費:入館料のみ
会場:市立小樽文学館

展示解説では、展示主催者が展示している資料について詳しく解説するとともに、
展示会のこぼれ話や見どころを詳しく紹介します。

ゲームの本について詳しい方もそうでない方もお気軽にご参加ください。

■展示替え
一部の資料を下記の日程で展示替えします。
第1期
2022年3月5日(土)~3月25日(金)
第2期
2022年3月26日(土)~4月8日(金)
第3期
2022年4月9日(土)~4月24日(日)

▼関連リンク
小樽文学館:~ザッシ・コウリャクボン・ドウジンシ~ ゲームの本
小樽文学館:~ザッシ・コウリャクボン・ドウジンシ~ ゲームの本展示図録


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